退職後のひきこもり 40代以上が苦しむパワハラ、介護離職や再就職難

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ひきこもり

本の著者、桝田氏は、
「中高年のひきこもりには、従来型新しいタイプという二種類に分類される。
従来型は思春期、もしくは20代前半までにひきこもりになり、それが中高年まで続いているもの。
新しいタイプのひきこもりとは、それまで社会人として勤めてきて、貧困、雇用問題、または親の介護などが原因やきっかけとなり、退職後ひきこもりになってしまったケース」と述べています。

ここでは新しいタイプ、つまり退職後からひきこもりになったケースについてもう少し実態を掘り下げていきます。

本人の資質や性格にそれほど大きな問題はない

2018年の内閣府の中高年に対するひきこもり実態調査では、
正社員として働いたことがある経験者が約74%に及びました。

つまりひきこもりになるまでは社会人として通用していたし、「まっとう」に生きてきた人たちであり、人付き合いにおいても普通にこなしてきたと桝田氏は言います。

今回の調査では人と対面した時の感情や感じ方について質問した項目があります。

「自分の欠点や失敗を少しでも悪く言われると、ひどく動揺しますか」という質問に対して、「はい」53.2%、「どちらかといえばいいえ」46.8%と、かなり拮抗している。

「人といるとバカにされたり、軽く扱われたりしないか、不安になる」という質問への答えは、「はい」「どちらかといえばはい」が48.9%、「どちらかといえばいいえ」51.1%で、ほとんど差がない。

「初対面の人とすぐに会話できる自信がある」という質問に対し、「はい」「どちらかといえばはい」が44.7%、「いいえ」「どちらかといえばいいえ」が55.3%だった。

引用元:「中高年ひきこもり」は他人事ではない!なりやすい人の特徴とは
https://diamond.jp/articles/-/224036?page=3

どちらの数字もほぼ半分で拮抗しており、本人の資質や性格的なことが原因ではないと考えられています。

私がこの質問についての回答をするならば、動揺するし、不安で自信もないため、もともとの資質的なところにも問題があったのではないかと思っています。


これは、また別記事で従来型のひきこもりの説明のときに述べたいと思います。

ひきこもりになる理由

中高年で会社を辞める理由としては

退職の例
  • 40,50代で高額の給料をもらっておりリストラの対象になった人
  • 強烈ないじめや過酷な職場環境に耐えられず辞めていった人
  • 遠方に住む親の介護のためにやむを得ず辞めた人 など…

いったん仕事を辞めてしまうと

よほどのスキルや人脈がないかぎりは
同じお給料基準で、同じような職種で次の仕事を探すのは大変難しいことです。
たいていは前の職よりかは年収レベルで100万円くらいダウンするか、場合によっては数百万円下がることもよくある話です。

特に中高年という年齢で断られてしまうケースが多いように思います。
40代、50代ですと、マネージャーレベル・管理職レベルを求められることが多いため、今までに管理の経験がないと今までよりも良い条件で転職することは難しいでしょう。
一般職やアシスタントなどの事務の仕事ではどうしても年齢の若い女性(賃金が低く抑えられるため)が採用されることが多くなりますし、非正規の割合も増えます。

また、何年もブランクがあるのも企業にとっては嫌がられます。まして引きこもっていたとなるとその事実を正直に伝えることはタブーです。
ブランクに対して何かしらの理由を作っておく必要があります。親の介護のために、職を離れていた、もしくは職業訓練、資格、何かの勉強をしていたなど…

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中高年が引きこもりに至るまでの経緯

桝田氏によると、引きこもりに至るまで次のような例があるそうです。

自分のキャリアを生かせるような職に就きたいと願っていた人も、不採用通知の山を見ると高望みができないと思い知る。

時間がたってもなかなか決まらないため、焦る。
食べていくために、非正規でアルバイトやパートなどで生計を立てることも多々ある。

仮に、コンビニやラーメン店などの飲食業でバイトを始めたとする。
そこにはたいてい年下の上司がいて、年下でも相手を立てなくてはならない、逆らってはならない独自の文化が日本には根強く残っている。

どなる上司

20代の上司が40-50代のバイトにえらそうに命令したり、
怒鳴りつけたりすることもある


頭を下げて必死に耐える、
ボロボロに心を傷つけられる

    👇👇👇

限界がきて辞める
もしくは
辞めずにしがみつくか

どれだけ多くの人が、その場で働き続ける自信があるでしょうか。

いづれにせよ簡単な道ではありません。

ようやく見つけた非正規バイトも続かなかったとして、
すぐに立ち直って新しい仕事を探すのはとても大変なこと

私はこの例を見て、とても他人事とは思えませんでした。

自分の今後の状況が怖くて直視できていませんが、私も近い未来こんなふうにパートなどで働かざるをえないことを思うと、この例が実際に自分の身に起こる現実に一番近いような気がしてなりません。

人と会話をしない職業ならばわりと人からの嫌がらせの頻度・程度も減るかと思うのですが、そういう仕事はロボットに奪われていくのでしょうか…

自己肯定感がどんどん下がる

何度も面接に行っても落ち続けたり、バイトでも上司にたたかれ続けると自己肯定感がどんどん下がってきます。

すると、「自分は自分でいい」という自己肯定感だけでなく、
「自分は社会的に認められている」という社会的な価値まで低下してしまい、
生きるための土台”アイデンティティ”が崩壊し、絶望し、ひきこもりになっていくと筆者の桝田氏は指摘しています。

誰にでも起こりうること

本の中にも、年収1000万円プレーヤーで働かれていたですら、ひきこもりになった実例が紹介されていました。

たとえ高学歴・高収入の方でも、介護などで仕事をいったん辞めてしまうと、坂道を転がり落ちるように下り坂の人生が始まることが多いといいます。

仕事がない
正規では簡単には見つからない
頼れる人がいない、すべては自己責任

という状態ではますます引きこもってしまう要因が増えていくでしょう。

無職では、友人とも疎遠になっていきます。
著書の中では、無職で体裁も悪く、会うにはお金(飲食代、また交通費など)もかかるため会うこと自体を避けるようになるといいます。

私の場合は無職でいる期間が長いので、友人から収入もなくどうやって生活しているのか、詮索されることがありました。(そのときの記事→どうやって生きているの?
金銭面では、正社員の時期に貯めた貯蓄で生きているのですが、食いつくしてしまうのは時間の問題です。お金を使う嫌な感情、減っていく強烈な恐怖、そして働いていないという罪悪感は相当なものです。

次回は、引きこもりの人の悩みや考え方をご紹介したいと思います>>>誰もひきこもりになりたかった人はいない

この本についてまとめてあるサイトはこちらから…

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