毎日新聞の記事を見て胸が痛くなりました。
知的・精神障害のある３６歳の男性が自殺しました。
その理由が市営住宅での自治会の班長になることを回避するために
自身のできること、できないことなど障害の内容を詳細に手書きで書かせたというのです。
この記事を読むと
自治会が障害者を自殺に追いやった経緯
市営住宅と自治会 ゴミ出し問題
がわかります。
手書きのメモ
◇自殺した男性が書かされたとされる書面（一部）
引用元：毎日新聞「おかねのけいさんできません」男性自殺 障害の記載「自治会が強要」
しょうがいか（が）あります
○2500えんは ふうとうにいれれます
×おかねのけいさんはできません
○1たい1ではおはなしできます
×ひとがたくさんいるとこわくてにげたくなります
○となりにかいらんをまわすことはできます
○ひととあったらあたまをさげることはできます
×いぬとかねこはにがてです
×ごみのぶんべつができません
○自てんしゃにはのれます
○せんたくはできます ほすこともできます
○どこでもすーぱーこんびにはかいものできます
○くやくしょびょういんにはいけます
×かんじやかたかなはにがてです
自治会の班長をくじ引きで決める際に、外してほしい理由を書かされたという。
これを他の住人に見せると告げられた翌日に自殺したということでした。
とても痛ましい事件です。
いくら、知的障害、精神障害は外見には見えないとしても、はたしてここまで細かく書く必要があったのでしょうか。
この〇・✖も、あとから書き足されたように思います。行頭に、余裕がないところからみて、この文章を書いた後に〇・✖を書くように言われたのだと思います。ひどい…
自分に✖をつけるのはとても苦しかったと思います。
みんなの前で屈辱的な時間を過ごした上に
さらにその紙を他人に見せ、さらし者にするという冷酷非道とでもいうべき行為。
あまりに理解がなさすぎます。
他人を追い詰める性格の人たち
どうしてそこまでやらないといけなかったのでしょうか。
自治会の役員の人間性を疑います。
自分がもしその立場だったら、弱者だったら、という想像力の欠如。
世の中には少数ですが、人のことを傷つけたり、苦しむ姿を見てもなんとも思わない、もしくは喜ぶ人たちが少なからず存在します。
「他人を追い詰める人に共通する１３のこと」という記事がありました。
私の前の会社の上司はほとんど当てはまってびっくりしました。また別の記事にしようと思います。
今回の事件で当てはまる自治会役員の点は
1.人前で恥をかかせようとする
人前で自分のプライベートな障害の詳細を用紙を書かせたこと
10.プライベートの秘密を他人に平気で話す
他人に用紙を見せるといった心理的脅迫
11.「君には正しい理解ができない」と、否定してくる
〇・✖とかかせたこと
12.問題の原因を、あなたの行動や態度のせいにする
自治会の班長が決まらない原因を、知的傷害のせいにした
書面の作成については
引用元：毎日新聞「おかねのけいさんできません」男性自殺 障害の記載「自治会が強要」
「嫌がっているそぶりはなかった。ストレスのない方法を選択して適切だった」と主張している。
ここにどす黒い悪意が隠れていると思いました。
嫌がっているそぶりはなかった、というのはその人の見解、気が付かない、ただ人の気持ちに鈍感なだけであって、本人は嫌がっているのは想像にたやすいことです。
１対数人に囲まれて
紙に書け！！
と脅迫まがいの魔女裁判のような状況では、とても恐ろしくて不安で、嫌です！とは私だってとても言えません。
ましてや知的・精神障害がある状態で、その他大勢のプレッシャーの中で正当に嫌だという表現ができたでしょうか。
そういうことをくみ取ってあげる人がいなかったのが残念ですし、悲しいです。
一人意見の強い人がいて、
皆、公平に班長をやらないといかん！
どうしてもだめなら、
紙に書いて他人様に懇願しろ
というような同調圧力にやられたのでしょうか。
人を助けるはずの自治会は人の命を奪う結果となりました。
自治会は強制？
そもそも、班長を誰もやりたがらないということのほうが問題の気がします。
なぜやりたがらないことをボランティアでやらないといけないのでしょうか。
班長などは一軒一軒回って集金したり、とても面倒くさいので私もできる限りやりたくありません。
誰もやりたがらないし、いやなことを人に押し付けようとすること。
それは任意のボランティアを強制するのと一緒。
班長という仕事、仕組みをなくすことはできないのでしょうか。
他に外部委託できないのでしょうか。
ゴミ当番などが回ってくるのを公平にしようとする意図はわかりますが
自治会は強制なのでしょうか。
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