ひきこもりというと、若年層(15-39歳)が一般的であり、調査対象も若年層に絞っていました。
しかし、ひきこもりの長期化や高齢化に従い、どうやら中高年層(40-64歳)にもひきこもりが多くいるようだと考えられ、2018年に初めて中高年のひきこもりの実態調査が実施されました。
その結果から中高年のひきこもりには若年層にはない、もう一つの新しいタイプがあるとわかってきました。
ここでは
1.従来型と
2.新しいタイプ
をご紹介します。
従来型のひきこもり 思春期から
思春期から20代前半における挫折によりひきこもり、その後中高年までずっとひきこもっているタイプ。
もしくはぶり返し(ひきこもりから抜け出したあとで再びひきこもってしまうこと)が固定化したケース。
本人の繊細さ、性格、不適切な養育経験、学校でのいじめや人間関係のトラブルによるところが比較的大きな原因とされています。
今まで論じられてきた引きこもりの多くはこちらに該当します。
詳しくはこちらの記事にまとめましたのでご覧ください。
新しいタイプのひきこもり 様々な要因で離職後に
それに対し、新しいタイプとは
雇用状況などの社会的要因や、
職場でのパワハラ・セクハラなど、
または親の介護を含めた環境要因によって引きこもらざるをえなくなったもの。
個人の資質以上に、
社会や国の経済政策の失敗などがかかえるさまざまな問題
が影響しているのが特徴で、こちらを新しいタイプのひきこもりと呼びます。
私の視点ではありますが、この社会や国が抱える問題というのは、
おもに雇用状況、前述した不景気、就職氷河期によりきちんと就職できなかったことや、仕事探しがままならないこと、正社員よりも非正規採用が増えたこと、そして失敗が許されない社会に起因しています。
企業側は同じ給料、そして同じ仕事内容であれば、少しでも若い人を採用します。(=年齢社会である)
転職が多い人や、ある程度年齢が行ってしまっている場合は正社員として雇ってもらうことが難しくなります。もしくは正社員だとしてもブラック企業や人気のないキツイ会社しか残っていません。ホワイト企業などと呼ばれる大手は新卒くらいでしか入れないのです。
そして中高年は派遣やパートなどで雇用をつないで職歴も多くなり、ますます悪循環に陥るのです。
このタイプに属する人のほとんどが、引きこもる以前は正社員として働いていた経験がある、
「一人前の社会人」だったということがわかっています。
しかし、何らかの理由で引きこもってしまい、もがき苦しんでいます。
本の筆者である桝田氏は、こちらのタイプを特筆すべきだと言っています。
新しいタイプのひきこもりについてまとめたものはこちらです。
私の場合は後者 職場いじめ 介護で離職
私も正社員で勤めていた企業を退職後、ひきこもりになった一人です。
ひきこもりになった要因は複合的ですが、
一番の理由は社会不安、職場いじめによって人を信じられなくなったこと
社会に復帰するのが怖いというのが主な理由。また、この年で雇ってもらえる仕事には限りがあります。
そして、二番目の理由としては父の介護があったといえます。
また無職になってしまい、友人と会うのも気が引ける、そして無職であるということを責められたくない、痛い腹を探られたくない、ということで連絡も徐々にしなくなっていき、家族以外と話をしないことに通じているのだと思います。
それでは次にそれぞれのパターンでひきこもりになってしまった要因を探っていきます。
40代以上のひきこもりの記事はこちら
従来型のひきこもり(思春期からずっと)の記事はこちら
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