なぜ人はいじめをするのか‐② 脳内物質 オキシトシン、セロトニン、ドーパミンがいじめを加速する

職場いじめ
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なぜ人はいじめをするのか①の続きです。
まだご覧になっていない方はなぜ人はいじめをするのか①を先にどうぞお読みください。
集団を維持するために個人を犠牲にしてきた、
集団維持機能のためにいじめが起きることを説明しました。

こちらの記事では脳内物質(ホルモン)⇒オキシトシン、セロトニン、ドーパミンなどがいじめに及ぼす影響をご紹介します。

愛情ホルモン、癒しホルモンと思われているこれらのホルモンが
実は逆にも働くことがあるのです。

いじめは本能

中野信子 謎のシャーデンフロイデ…他人の不幸は蜜の味? 脳科学 2018年2月28日 20180228

こちらのYouTubeラジオを聞いていてわかったことをまとめていきます。

排他的感情は教育によって正す

イタリアの哲学者ウンベルト・エーコが言った、以下のような言葉があります。

ウンベルト・エーコ
ウンベルト・エーコ

人を差別したり、排他的感情や不寛容であることはそもそも本能の領域であり、教育で正さないといけない

中野氏は、いじめは本能であり、意思ではどうにもならない
そういう(排除する)機能がなければ集団は生き残ってこれなかった、生き延びるための機能だったと指摘します。

仲間を守るなどするために、自分と違うものは排除したり、いじめたりする、
または、やり方を変えてもらわなければ集団のみんなが困るというときに、攻撃してでも手を変えさせようということが、最初の攻撃のきっかけになるといいます。

吹奏楽部でのいじめが多い

例として、「吹奏楽部でのいじめが起きやすい」と尾木ママから情報がありました。
タイミングを合わせるときに、一人だけが目立つ、好き勝手に演奏する、ではみんなが困る。集団としてうまくやるには、一人だけが勝手に行動するのをやめてもらわないといけない、もしくはできないなら排除をするという事例を紹介していました。

脳内物質(ホルモン)がいじめに与える影響

いじめ、社会的排除とは社会的な機能を高めるために起こるもの。

この社会性といじめの問題を脳科学的な観点から見てみると
脳内物質(ホルモン)にはいじめに関する影響があり
その代表的なものとして、オキシトシン、セロトニン、ドーパミンなどがあります。

オキシトシンがいじめを助長する

たとえばオキシトシンというホルモンは、「愛情ホルモン」と呼ばれ、脳に愛情を感じさせたり、親近感を感じさせる、向社会性を高める働きがあります。

人と人とを結びつけるホルモン
仲間を大切にするときに役立つ
愛情、仲間意識、連帯感をもたらす

集団での社会で欠かせない一方、その逆に恐ろしい側面も含有する。

仲間でない人を攻撃する
仲間を傷つけようとする人を排除する
外れているもの、異物、KYな人を排除する
いじめ、攻撃、排他的感情

また中野氏ご自身の著書、”ヒトは「いじめ」をやめられない”では詳しく脳内物質(ホルモン)のことについて述べられています。

セロトニンの不足により逸脱者の特定が進む

裏切り者検出モジュールに関しては、その①に書いた通り。
日本人は他国の人よりも逸脱者の特定をしやすく、オーバーサンクションが発生しやすい国民性であり、国によって差が出るのはセロトニンという脳内物質が関わっていると中野氏は考える。

日本人は不安症が多い

セロトニンは「安心ホルモン」と呼ばれ、多く分泌されるとリラックスしたり満ち足りた気持ちになり、逆にセロトニンが少ないと不安を感じやすいと言われている。

「セロトニントランスポーター」と呼ばれるたんぱく質があり、
これは余ってしまったセロトニンをもう一度リサイクルする機能を持っている。

セロトニントランスポーターの量は遺伝的に決まっている。
この量によって人の思考に違いが表れる。

多い人

多少リスクがあってもあまり気にせずに楽観的で大らかなふるまいをする

少ない人

不安傾向が強く、さまざまなリスクを想定して慎重な意思決定をする

セロトニントランスポーターの遺伝子には二つの遺伝子があり、
L型=Long 多く作る
S型=Short 少なく作る
遺伝子は2セットであるため、LL型,LS型,SS型の3種に分かれる。

世界29か国で調査した結果、
日本は世界一S型を持つ人が多く、8割以上となった。
アメリカではSは43%、のこりはL型となった。

よって日本人は、
「慎重・心配性」…先々のリスクを予測し回避しようとする
「空気を読む」…他人の意見や集団の空気に合わせて行動する
このような人が多くなる傾向にある。

日本人の不安症は江戸時代から?

S型遺伝子の割合
日本:アメリカ = 81% : 43%
どうしてこのような遺伝子の差が開いてしまったのか、
遺伝子が1%変化するには、1世代20年かかると計算して、400年近く前にさかのぼると中野氏は推測します。

日本は災害の多い国であり、江戸時代には噴火、地震、大きな災害がいくつも起こった。こういう被害が起こるときには人は集団で協力しなくては生き残れない

お米で年貢を納める江戸時代では、
稲作は労働集約型の産業であり、総出で足並みをそろえて作業に協力しないとならなかった社会。そういうときにタダ乗りする人間(フリーライダー)は社会的に迷惑な存在だった。

江戸時代では

目立たず、リスクに慎重で、裏切り者がいたら糾弾する人のほうが生きやすかった

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