【衝撃の答え】最低時給が1500円になったらやりたいことは何?

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お金がない お金の悩み

Yahoo!ニュースで、こんな記事が飛び込んできました。

「最低賃金が時給1500円になったら何をしたいですか?」

1500円ならいいじゃない!と思うのは早合点で、現実問題、簡単にそうなるわけはありません。(オーストラリアでは21歳以上の大人がフルタイムで働く場合の時給は$17.70になっており、時給1500円相当)

非正規のパートやアルバイトは都道府県の最低賃金で働いている人も多く、貧困から抜け出すきっかけを失っています。

前回、9060高齢のひきこもりの記事を多くの方に読んでもらい、感謝しています。

今回のYahoo!ニュースはその記事に引き続き、ひきこもり問題に詳しい臨床心理士の桝田智彦さんの解説で、中高年ひきこもりの原因とそれを取り巻く現在の雇用状況、貧困格差について触れています。

よかったら最後までお付き合いください。

中高年ひきこもりの最大原因

大人になってから中高年が社会から引きこもってしまった原因は

長引く不況、デフレ、失われた20年の「雇用環境の悪化」が一番大きいように私も肌感覚で感じます。

一番の要因は「雇用環境の悪化にある」と思っています。

つまり、雇用環境の悪化によって、一生懸命に働けば、ふつうの暮らしができる、そのような「まともな働き口」がなかなかみつからないのです。

とくに中高年ではその傾向が強くて、あるのは低賃金で、不安定な非正規や、パートやアルバイトがほとんどで、運よく正社員として採用されても、そこがブラック企業だったりするわけです。

そのため、いったん解雇されたり、退職したりすれば、再チャレンジの道が閉ざされてしまいがちで、このことがひきこもる人を増やし、また、ひきこもりからの脱出を阻むことになっているように感じます。

引用元:Yahoo!ニュース「最低賃金が時給1500円になったら何をしたいですか?」…衝撃の答え

つまり日本社会ではほとんど若いうちしかチャンスがないわけです。

新卒を外れたら、今は転職も多くはなってきていますが、せいぜい3,4社くらいまでで、非正規を何度も繰り返している人は正社員を募集している会社からは嫌がられます。

1970年代の高度成長期は定年まで一社に正社員で勤め上げるが当たり前。

バブルのころは選ばなければ誰もが正社員になれた、みんなウハウハと浮かれていた時代はもう来ません。

就職氷河期のときからずっと正社員になれなかった人も多くいることでしょう。

終身雇用制度が崩壊して、派遣や非正規のまま定年を迎えても退職金ももらえない、まして派遣やパートなどでは首を切られたら次を探すのもままならない…だから今の仕事がつらくてもしがみついている…という方も少なくはないでしょう。

時給が1500円になったらやりたいことは?

若者にインターネットで「最低賃金、時給1500円が実現したら、何をしたいですか?」と問いかけたところ、何だと思いますか? 想像してみてくださいね。

具合が悪い…

じつは正解は…病院へ行きたい」という人が3割にも及び最多でした。

なんだそんなことか!とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが

若い世代から現役で働いている人たちは、体調が悪いのを我慢して仕事に行かれている人が本当に多いと思います。少しくらいの風邪や頭痛では休めません。

毎日病院に行けるのは、保険料2割または1割の70代以上の裕福な年金受給者だけでしょう。

前述ひきこもり記事の91歳の父、昭二さんは年金で自分とひきこもりの子ども2人の生活をまかなっていました。もしお金に余裕があれば脳腫瘍で亡くなる前にちゃんと病院で検査を受けられていたはずです。そしてお金があれば、歯がなかったひきこもりの女性、敬子さんもちゃんと歯科治療することができたでしょう。

健康保険料の負担もいずれ上がっていく可能性が高いです。現在75歳以上は1割負担ですが、ある一定以上の収入がある場合は2割になります。そのほかの現役世代は3割負担ですがこれも将来的には5割か、もっと高くなるかもしれません。

話がずれましたが、お金がないがゆえに、健康を犠牲にしてまで病院にも行けず、無理に働かなくてはならない社会って何なんだろうと虚しく、切に悲しく思います。(お金>人の生命という図式になっています。)

賃金格差

同じように働いていても正社員と非正規の差は歴然です。

非正規はどうやって生まれたのか?

日本が長期不況に突入したのと同じ年、1997年に政府は「労働者派遣法」を改正するなどして、企業が契約社員や派遣社員などの非正規社員の雇用を可能とする道筋をつけました。

さらに、第二次安倍政権が誕生後のアベノミクスでは雇用の拡大を推し進めましたが、ここで増えたのが非正規社員です。アベノミクスで雇用は増えたものの、その内実は、非正規社員の増加であり、それに対して、正社員の割合は減っているのです。

引用元:Yahoo!ニュース「最低賃金が時給1500円になったら何をしたいですか?」…衝撃の答え

バブルがはじけ、本格的な不況になってから非正規の割合を増やしました。

特に言われているのが、小泉政権のときの構造改革ですね。竹中平蔵とつながっているパソナの深い闇…

そして現在では非正規の割合が女性では56%と言われています。

2018年の総務省「労働力調査」(速報)によると、会社役員や自営業者を除く日本の「労働者」5596万人のうち、37.9%に当たる2120万人が、契約社員や派遣社員、非常勤の従業員や非正規雇用の公務員などの「非正規雇用」労働者なのだという。非正規雇用率を男女別に弾き出してみると、男性で22.2%、女性では56.0%だった。

引用元:エキサイトニュース竹中平蔵パソナ現会長の“改革”で、4割が非正規雇用で働く日本に…人に値する生活を営めず

しかも淡路島に移転しましたよね。裏があるはず。

フルタイムの給料は正社員の6割

フルタイムで働いている非正規の平均賃金は正社員の65%とどまっているのです。(厚労省の『「非正規雇用」の現状と課題』より)

正社員では多くの場合、年齢とともに賃金が上がっていくのに対して、非正規ではほとんどが上がりません。 このような不公平がまかりとおっている格差社会の日本で広がっているのは、正真正銘の貧困問題です。

ある調査では、この国に暮らす全体の56.55%の人が「生活が苦しい」と答えていますし、さらに、子どもの7人に1人が貧困、単身女性の3人に1人が貧困に陥っています。

引用元:Yahoo!ニュース「最低賃金が時給1500円になったら何をしたいですか?」…衝撃の答え

派遣の仕事をしていたとき、2000年でしたが時給は1300円程度でした。

しかし20年以上たった今、調べてみても時給1300円の仕事は結構あり、派遣の時給がさほど上がっていないことが分かります。

年金代、健康保険などの社会保険料の値上げや、ガソリン代や、光熱費、食費などもデフレとは言え、物価も少しずつ上がっていて実質賃金はマイナスになっているように思います。たとえ賃金が上がったとしても、ほかの物価の上昇ペースが早すぎて賃金が追い付かないように感じます。

なぜ賃金が上がらないのか?

かつての日本はほかの国よりも物価が高い国でした。バブルのころ海外旅行に行って、日本人が物価の安い国で爆買いしていたのをTVで見たことがあります。

それが今では海外から爆買いしにくるほど、物価の安い国です。ほかの国に賃金格差でもどんどん追い抜かれ、コロナになる前は日本の物価が安くても品質が高い、サービスが良い、チップもいらないということで各国から大勢のインバウンド客が旅行に来るほどでした。

なぜ賃金が上がらないのか?このニュースに以下の理由が挙げられていました。

  • バブル崩壊やリーマンショック後に、日本企業は雇用維持を優先し、賃金を抑制してきたこと  
  • 雇用を維持しながら、賃金を下げられないこと
  • 労働組合の弱体化(労働組合は雇用維持を最優先に賃上げを要求してこなかった)
  • 大企業が雇用維持を優先し続けたことで、中小企業に大企業から人材があまり移動しなかった
  • 賃金と個人消費の停滞の悪循環。賃金が上昇しなかったことで、個人消費が拡大せず国内市場も拡大しなかった

引用元:なぜ賃金は上がらないのか。現実から目を背け続ける日本人

やはり国内の個人消費が伸びない、少子高齢化の影響も強くありそうですが、

日本型の会社は年功序列、終身雇用が基本で、雇用維持をしようとしたことではないかなと私は思います。景気が悪くなり、リーマンショックや今回のコロナショックのような不景気に陥ると、会社自体が倒産するか、リストラ(人員削減)をする。大企業であれば、正社員は守るけれども、派遣社員は切られる。

派遣社員は次の仕事もあぶれる。

もっと安い賃金でも働くしかない、労働組合もない派遣社員。

足元をみた企業が安い賃金で買い叩く。

のような悪循環になるのだと思います。

まとめ|今後も格差は是正されないだろう

「時給が1500円になったら、病院に行きたい」と答えた人が3割もいました。

それだけ無理を強いられて、健康を犠牲にしながらも低賃金で労働している人が多いということですね。

今後も格差は是正されることはないと私は思います。少子高齢化で、労働人口は減り、消費も減り、状況はもっとひどくなっていくことが予想されます。インバウンドで多少国内に来る旅行者が増えたとしても水物なので、飲食や観光業の非正規の雇用は増えるけれども、あくまで人手が増えたときの調整弁のような役割で、景気が悪くなると切られ、正社員のように賃金は上がらないでしょう。

何よりも転職をしようとしても、何度も転職している人や非正規の人にチャンスが与えられることが少なく、ひきこもりの人にとって働くことはハードルがとても高いです。

今後の日本に明るい未来がとても来るとは思えない、そんな暗いニュースでした。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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